9 昔の製茶法・今の製茶法
お茶づくりには、茶畑でお茶の原料となる茶葉を作る作業(栽培)と、茶葉を加工して飲むお茶に仕上げる作業(製茶)があります。
昔の製茶は「手もみ製茶法」といって、すべて手で茶葉を揉んでお茶を作りました。焙炉という和紙を張った手もみ台の上に蒸気で蒸した茶葉を入れ、下から熱を加えながら茶葉を揉んで、茶葉の水分を少しずつ取り除き、ある程度水分が取れたら、手のひらで茶葉を回転させながら揉んでお茶の形をつくり、乾燥させて出来上がりとなります。出来上がるまでに4〜5時間かかり、大変な重労働で高度な技術が要ります。
今の製茶は「機械製茶法」といってすべて機械で製茶します。製茶工場ではコンピューターで制御された茶葉が、いくつもの機械をくぐりながらお茶が出来上がります。
手もみ製茶法を最初に考案した人は、山城国宇治の永谷宗円という人
お茶屋さんで売っているお茶は濃い緑色で細長い針のような形をしていますね。この様なお茶を作るようになったのは、今から280年ほど前の元文3年(1738)に山城国宇治湯屋谷村(京都府宇治市)の永谷宗円という人が考案した手もみ製茶法です。
それまでのお茶は、日本にお茶が伝えられた当時は固形茶(餅茶)で、その後は蒸して乾燥させた茶葉を粉にした抹茶や中国伝来の釜炒り茶が多かったようです。釜で茶葉を炒ると緑色が消えた黒褐色のお茶ができ、「釜炒り黒茶」とも呼ばれていた様です。永谷宗円が考案した手もみ製茶法は、茶葉を蒸してから作るので緑色のきれいなお茶ができます。
製茶機械を最初に作った人は、埼玉県の高林謙三という人
今の製茶は機械で行いますが、お茶を作る機械(製茶機械)を最初に作った人は、埼玉県の高林謙三という人です。このお医者さんが研究を重ね、明治18年(1885)に日本で最初に製茶機械を完成させました。
なぜ茶葉を揉むの?
茶葉にはたくさんの成分が含まれています。その成分は茶葉の硬い部分(葉柄・葉脈・軸)などに多く含まれています。茶葉を蒸して柔らかくして揉むと硬い部分に含まれている成分がにじみ出て、お茶を湯で出すとき成分が出やすくなり、おいしいお茶になります。
抹茶と粉茶はどう違うの?
抹茶は、茶摘み前に1ヶ月ほど「わら」や「黒い布」を茶園にかけて日光をさえぎると、甘みの成分であるテアニンというアミノ酸が多くなります。この茶葉を蒸して乾燥させ粉にしたお茶です。舐めてみると渋みや苦みがなく、甘い感じがします。
粉茶は普通に栽培製造した煎茶などを粉にしたものです。少し荒っぽい粉で舐めてみると甘みのほかに渋みや苦みが感じられます。
家庭の電子レンジでお茶を作ってみよう
- お茶の葉(若芽)を100グラム準備し、電子レンジのターンテーブルに広げ、2分ほど加熱し茶葉を蒸す。
- 電子レンジから取り出した茶葉を両手で軽く揉む(茶葉は熱いので注意)。
- 軽く揉んだ茶葉をさらに1〜2分ほどレンジにかけてとり出し、少し力を入れて両手で揉む。茶葉を針の様に伸ばす感じで揉む。これを4〜5回くりかえす。
- 4〜5回くりかえし揉んだ茶葉を電子レンジのターンテーブルに広げ、3〜4分レンジにかけ、茶葉を乾燥させる。茶葉100グラムに対し20グラム位のお茶が出来る。
















