14 茶畑の農薬散布、大丈夫なの?
茶畑に農薬を散布しているのをよく見かけるが、大丈夫なの?との質問をよく受けます。
実際、お茶にはいろいろな成分がたくさん含まれていて、特に甘みの成分のテアニンなどは虫(害虫)が好みます。害虫や病気を防ぐための農薬散布(病害虫防除という)は茶生産の安定には欠かせない作業となります。
本当は無農薬栽培が一番良いのですが、大変な作業と、付近に茶畑が無いなどの環境でないと難しいといわれています。
そこで、農薬を散布してもお茶に農薬が残らない様にいろいろ努力していますが、どの様にして農薬が残らない様にしているのかを三重県の例で説明します。
(三重県の場合)
① 茶農薬使用基準
お茶に使用できる農薬は、低毒性農薬(毒素が少ない農薬)・低残効性農薬(分解が早く茶葉に毒素が残らない農薬)で、また、散布時期なども農薬ごとに細かく決められています。茶農家はこれらの農薬の使用基準を詳しく書いた「茶防除暦」に従い農薬を散布しています。
また、定期的に製茶を抜き取って農薬が残っていないか検査しているので、心配はいりません。
② 茶栽培履歴・製茶記録の記帳
茶農家が農薬の使用基準を守っていても万が一、検査で農薬の残留が発見されたり、製茶に異物が混じっていたりしたときは、速やかに原因を調査し対策を取れるように、茶農家は、どの茶畑で・いつ・どのような農薬を散布したかなど茶栽培の履歴を記帳し、また、製茶工場では、いつ・どこの茶畑のお茶を製茶したかなどの製茶記録をつけています。
栽培履歴や製茶記録のないお茶は茶市場では取り扱わない様に決めています。この記録を付けることを「トレサビリティ」といいます。
③ 伊勢茶ガイドライン
せっかく、お茶の栽培や製茶の段階でトレサビリティを実施していても、流通(販売)の段階で他のお茶を混ぜてしまっては何もなりません。
そこで三重県では、県内で生産されたお茶(100%)で、添加物もなく、トレサビリティを実施しているお茶しか伊勢茶の名前を付けられないという「伊勢茶ガイドライン」を決めています。
食品のトレサビリティとは:食品の安全を確保するために、栽培や飼育から加工・製造・流通などの過程を明らかにする仕組み(追跡可能性の意味)。
以上の様に、茶農薬の散布については二重にも三重にもチェックを行っていますが、今では、三重県の様なチェックは、主要茶産地では方法は違っても行われています。
















